ラッセル・ウェストブルックがウィザーズで4番を付けるその心境の変化
Photo by Washington Wizards
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OKCからこんにちは。
YOKOです。

ラッセル・ウェストブルックがワシントン・ウィザーズにトレードされたニュース、ビックリしましたね。

一度、噂にはなっていたので青天の霹靂とはいかないけれど、噂が出てから動きがないままトレーニングキャンプに入ったので、とりあえずジョン・ウォールとのトレードは消えたのかなと思っていました。

そんな中での電撃トレード。

そしてさらに、ラスの番号が0(ゼロ)から4になるというニュースに驚いたファンも多いと思います。

 

ということで、今日はラスが4番を選んだ理由について書こうと思います。

 

高校までは4番をつけていたラス

ラスはもともと4番がお気に入りの番号で、高校時代までその番号を付けています。

4が好きな理由は、番号そのものというよりも、その数字が意味するものが大きいから。

4という数字は、当時の彼の直近の家族、父親、母親と、そして弟の4人家族を意味していました。

 

一番好きな番号はずっと4だよ。僕は、弟と母と父の4人家族だから。

僕の家族は人生の大事な時にずっとそばで支えてくれた。実際にはその場にいなくても、試合の前後にはいつも家族と話してるし、試合を観てくれていて僕と心でつながっているってわかってる。僕の家族はみんな、誰よりも僕を応援してくれて励ましてくれて、僕に力をくれるんだ。

 

このインタビューのあった2017年には、ラスは既に結婚して家族は増えていて、「今は家族が増えたけどね」とも言っていますが、子供の頃からという点で『4人家族』という意味合いが強いようです。

 

 

高校卒業後も、そのままその4番を付けるつもりでいたのだろうと思いますが、そうは行きませんでした。

 

ラスが0番を付けるようになった理由

 

 

僕は大学時代に付けて、今はNBAで付けている0番も好きなんだ。

大学に入って0番を選んだのは、その番号が新しい始まりを表してると思ったから。NBAに入った時も同じ理由だよ。

 

ラスがUCLAに入学した時、4番は既にアーロン・アフラロが付けていました。

UCLAで4番が選べず、新しい始まりを意味する0番を付けた後、ラスはオクラホマシティ・サンダーにやってきたのですが、そこでも4番は選べませんでした。

今となってはMr.Thunderとして知られ、ロールプレイヤーでありながらキャリアを通してずっと同じチームに属した、あのニック・コリソンが既に4番を付けていたのです。

さすがにルーキーが先輩の番号を奪うわけにもいかなかったでしょうし、大学時代に付け始めた0番に愛着も湧いてきたのかもしれません。

そしてNBAでも0番を付け、ラッセル・ウェストブルックと言えば0番という数字が定着しました。

 

実はサンダー時代に4番を付けるチャンスがあった

2010年の3月、出身校のレウジンガー高校で、ラスが付けた4番が永久欠番になったあと。

その流れで、番号について番記者さんたちが質問をしたのでしょう。

オクラホマの地元紙、The Oklahomanの2010年3月8日の記事によると、4番を付けていたニック・コリソンがこう言っています。

 

もしラスが(4番が)欲しいなら売るよ。適正価格でね。無料で譲ったりしないよ。みんなビジネスだって言うだろ?とにかくオファーを待ってるよ。(オファーが来たら)交渉する。彼がそこまで本気で(4番を)ほしいかどうか知らないけどね。

 

実は、カンザス大の頃から4番を付けていたコリソン自身は、ユニフォームの番号にはあまり執着がなかったらしいのです。

もしもニック・コリソンの着ている4番が付けられるとなったら?

一番好きだという4番に戻せるチャンスが来るとしたら?

それでもラスはこう答えています。

 

その時点でどう思うかによるよ。現時点では0番がいいんだ。この番号は自分で選んだし、普通じゃないから好きなんだ。

 

結果的には、ニック・コリソンの4番はサンダーでは永久欠番になったし、冗談でもニックが4番を売らなくて良かったです。

そしてやっぱり、サンダーのラスは、0番しかない。

そう思います。

 

ラスがウィザーズで再び4番を付ける理由

2020年12月5日、ウィザーズの一員としてZoomで記者会見をしたラスは終始にこやかで穏やかで、そしていつもより饒舌な気がしました。

その中で改めて言っていた4番を付ける理由。

一つには、初めてそのチャンスがあったというのが大きいでしょう。

UCLAではアーロン・アフラロが、サンダーではニック・コリソンが、ロケッツではダニュエル・ハウスが付けていたため、その選択肢すらなかったのが、ウィザーズでは4番も、そして0番も選べることになったわけです。

ニック・コリソンから買うチャンスがあったというジョークは置いておいて(笑)

 

それを踏まえてラスが4番に戻す理由。

 

4番は大好きな数字で、数字じゃなくて人を意味していて、僕が誰のためにプレイしているかを思い出されてくれる。

僕は家族のためにプレイしているんだ。妻や、子供、母親や父親、弟のために。

4っていう数字は自分のルーツを思い出させてくれるんだ。

 

 

個人的には、会見全体を通して、中でも特に、ラスのレガシーに足りないのはあとは優勝だけというコメントに対して、「優勝だけが全てではない」というトーンで話したのを聞いていて、ウィザーズに行くことになって、ラスの考え方に少し変化があったのかなと思ったのですが、それが心機一転、番号も変えようという部分につながっている気もします。

ウィザースではすぐに優勝というわけにもいかないし、その中で自分が今できることを精一杯やろうと気持ちを切り替えた時、初心に帰って4番を付けようと思ったのかなと。

 

今までと変わらない、でも同時に違うラスが見れる予感

そんなわけで、ラスの番号が0番から4番に変わるわけですが、なんとなく、そこにラスの何か新しい決意のようなものを感じる私です。

サンダーを出ることになった時は、まだギラギラに優勝を目指してハーデンとタッグを組んだと思うし、今ももちろん最終的に諦めてはいないと思うのですが。

現時点ではギラギラに優勝を目指すチームに行けたとは言えず、やはりそうなると、新しいチームでのラスのアプローチも変わってくるのではと思っています。

プレイスタイルが劇的に変わることはないかもしれないし、個人的にはあまり変わらないでほしいけど、スコッティHCを尊重し、ビールを尊重し、ウィザーズのバスケットボールを尊重するのは間違いないでしょう。

そしてこれまで以上に、リーダーとして後輩を育てようと、背中を見せようとする姿が見れそうな予感がします。

ジョン・ウォールという、街から愛された選手の代わりに行ったこともあって、より一層、ラスの本来の人柄、人となりが出てくるように場面も多そうです。

彼もOKCという街から愛されていた人なので…。

 

誤解されやすいことについても会見で触れられていたし、どんな人かと聞かれたりしていたけど、私の印象に残ったのはラスのこの一言でした。

 

僕は、まっすぐで嘘偽りがなくて誠実で、思いやりのある人間だよ。わかりにくいかもしれないけどね。

 

私が知っているラッセル・ウェストブルックも、そういう人です。

彼は、思ってもいないことは言わないとても正直な人で、誠実で優しくて、サンダーやこのOKCという街を救ってくれた人。

 

そして、本気で応援するファンをとても大切にしてくれる人。

 

一緒に戦うチームメイトからも慕われる人

 

きっとこれから、DCに住むファンをはじめとするウィザーズファンがラスの人柄を知り、選手としてだけでなく、人としてラッセル・ウェストブルックを好きになる。

私はそう確信しています。

 

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