[GAME RECAP] Preseason Game 4: OKC vs MRA (2022/10/9)
@OKCThunder
スポンサーリンク

 

オクラホマシティ・サンダーは10月9日(日本時間10日)、オクラホマ州オクラホマシティのペイコムセンターでイスラエルのマッカビ・ラナーナを迎えてプレシーズン第4戦目を行なった。試合は144-94でサンダーが快勝している。

前の試合に引き続き、海外のチームを呼んでの試合。プレシーズンということもあり、この日も観客の入りは少なかった。

サンダーの次のホームゲームは、レギュラーシーズンに入ってからの10月23日(同24日)のミネソタ・ティンバーウルブズ戦。ゴベアが加入したウルブズは対戦相手としては面白いはずだし、その日は日曜日なので、アリーナがもう少し埋まってくれることを期待したいところ。

GAME RESULT

TODAY’S STARTING FIVE

練習中に脳震とうを起こし、コンカッション・プロトコルに入っていたドートが復帰し、当然、スタメンに。また、ひざの打撲で念のために休んでいたウスマン・ジェンが復帰し、スタメンに。

それにしてもどうしてこのメンバー?と思った人もいるだろう。

試合前にマーク・デイグノートHCが欠場選手8人を発表していた結果だ。

  • ケガで欠場:シェイ・ギルジャス・アレクサンダー、マイク・ムスカラ、ケンリッチ・ウィリアムズ、チェット・ホルムグレン
  • DNP(コーチ判断の欠場):ジョシュ・ギディー、トレイ・マン、ダリアス・ベイズリー、JRE

ということで、リンディ・ウォーターズ三世もスタメンとなり、一体どうなるのかわからないラインナップで試合はスタート。

GAME FLOW & STATS

案の定、このラインナップは失敗に見えた。特にディフェンス面で噛み合っていなかった。

「最初の6分ぐらいはスロースタートだった。最初のタイムアウトで(ユージーン)オモルイとジェイレン・ウィリアムズ(JDub)が入って試合のトーンを変えた」

試合後にマークHCが話した通り、ラインナップに変更があって以降、全体が引き締まり、その後は最後まで気持ちを抜かずに危なげなく勝利。

GAME FLOW & STATS 2022/10/09 OKC vs MRA
BOXSCORE 2022/10/09 OKC vs MRA

TODAY’S TAKEAWAYS

復帰したルー・ドートが無双

「最高の気分だよ。最後に試合に出たのは昨シーズンのオールスターブレイク前で、ここまで長かったからね。だからチームメイトのみんなと一緒にコートで戦えたのは最高だった」

試合後に笑顔でこう話したドート。

プレシーズンの試合が始まる前の練習中に脳震とうを起こし、最初の3試合を欠場せざるを得なかった彼は、昨シーズンも途中から戦線離脱で、試合に出るのが楽しみだったはず。

その気持ちを体現するように、インサイドに攻めて相手を崩してファウルをもらい、相手チームの得点源を相手に執拗なディフェンスを仕掛ける。『これぞドート』と言わんばかりの強いバスケを見せてくれた。

終わってみれば、17分38秒の出場で、23得点、4アシスト、2リバウンド、1スティールを記録。チームの先輩かつリーダーとして後輩たちをけん引した。

さらに、3ポイントショット成功率44%(4/9)、フィールドゴール成功率53.3%(8/15)という数字で、これは『チップ・エフェクト』なんじゃないかと思っている。

ドートも、少しだけチップ・イングランドACからシューティング指導を受けたらしく、9月28日の時点で彼についてこう話していた。

「彼は全体をチェックして分析する。今日はシュートについて今まで誰からも言われたことのない点を指摘された。小さなことだけど大事なことだった」

ダブル・ウィリアムズがダブルダブル

咽頭炎で前の試合を欠場したJDub(ジェイレン・ウィリアムズ:8番)は、病気だったのかと思わせるほど元気いっぱいに躍動した。

15得点、13アシスト!、4リバウンド、2スティールでダブルダブルを達成し、ルーキーにして即戦力になれる選手であることはほぼ確実と見ている。

彼のパスのセンスは素晴らしいし、ファウルを誘えることは得点力につながるし、ディフェンスではジェンのヘルプにも回るなど気が利く動きに感心させられた。

もう1人のジェイレン・ウィリアムズ(J-Will:6番)も、14得点、4アシスト、12リバウンドでダブルダブル。ダブル・ウィリアムズが仲良くダブルダブルを達成しているのが微笑ましい。

J-Willは身体が大きいこともあるが、彼が入るとディフェンスが引き締まる。一時、サンダーが相手チームのテレンス・ジョーンズ(元NBA選手)にやりたい放題やられていた時間があったが、J-Will投入で彼がなかなか打てなくなった。

また、オフェンスでも彼はチームのハブのような、コネクター的存在になろうとしている場面があり、コート上での周りの動きを前回よりも冷静に見ようとしていると感じた。

 

ジェンはサンダー(ファン)の夢と希望

ウスマン・ジェンの可能性にワクワクしたかったら第4Qを見ることをお勧めする。彼がプレイメイクをするシーンが多く、ボールハンドリングやショットの数々が見れるからだ。そしてそれは、その頃までには、彼のプレイが積極的になっているためだ。

2022年のドラフト全体11位で指名されたジェンは、12位で指名されたJDubのような即戦力にはなれないが、まだまだ若い19歳。フランスからオーストラリアのNBL(ニュージーランド・ブレイカーズ)に行き、オクラホマシティにやってきて、言葉の壁やら文化の壁を感じながら、日に日に成長している状況だ。

それでもここまでの数試合で、ジェンのポテンシャルに夢と希望を抱いているサンダーファンも多いことだろう。それはチームも同じかもしれない。

この試合でジェンは、チーム最長の31分55秒出場し、18得点、4アシスト、4リバウンド、FG成功率66.7%(8/12)、3P成功率50%(2/4)という数字を残した。

注目に値するのは、彼はチップACからの指導をかなり受けていること。これも『チップ・エフェクト』なのである。

現時点でひとつ気になるとすれば、それは彼の積極性だ。出場してしばらくは様子見をしている傾向がある。

いつも試合をコートサイドで見ている『The Oklahoman』の番記者のジョー・ムサートによると、試合中にジェンがリバウンドを掴んだ時に、マークHCが「プッシュしろ!」(自分で持って進めろ)とジェンに向かって叫んだらしい。

それを受けてジェンは自らオフェンスをリードし、その後ドライブしたポクにパスを出している。

レギュラーシーズンになれば彼のプレイタイムは減る可能性が高い。今のように第4Qになれば多く出れるわけでもないだろう。とすれば、コートに入ってすぐ、自ら積極的にクリエイトしていくことが成長の鍵になる。そういう機会が多ければ多いほどもっと伸びて行くだろう。

サンダーファンを翻弄させるポク

この試合でセンターを任されたポクだが、試合の出だしにはさすがに相手チームのセンター、ジョーンズ(元NBA選手)に翻弄されていた。ポクがいくら体重を増やしたとはいえ、太刀打ちできるセンターは限られているようだ。

また、今回のスタメンがレアだったこともあると思うが、たまに相手ディフェンダーを見失う場面もあり、これはなかなか厳しいかと思っていた。

が、オフェンスでポクが躍動する。

相変わらずパスでは魅せるし、チップACから指導受けてる?と思うほどの確率(FG成功率66.7%、3P成功率50%)でショットを沈めるのだ。

最終的に、15得点、10アシスト、6リバウンド、1ブロックと、ポクもダブルダブルを達成。

プレシーズンのポクは、以前だったら心配になるパスや、何をしでかすかわからないプレイはどこへやら、ドキドキ・ハラハラを感じさせないプレイでサンダーファンを翻弄させている。

「今シーズンのポクはすごい」とメディアに語ったマークHCの言葉は本当なのか…?

さらに、この日ポクが翻弄させたのはサンダーファンだけではない。

会見場に現れたポクに私も翻弄されていたのである。

その一部始終はこちらの記事でお楽しみいただければ。

 

チームアシスト42!

対戦相手がNBAのチームではなかったとはいえ、このメンバーで(失礼)144点をあげ、チームアシストが42というのは驚異的な数字である。

これだけボールが回るサンダーを未だかつて見たことがあっただろうかとおもうほど、全員がオープンな選手を見つけてはパスをする展開だった。

レギュラーシーズンに入れば状況は変わるだろうが、主力を欠いてもこういうバスケができれば得点のチャンスはあり、勝てる可能性もあると妄想させてくれるのは頼もしい限りだ。

NEXT GAME: 10月11日 アウェイでピストンズ戦

サンダーは、10月11日火曜日午後6時から(日本時間12日水曜日午前8時から)、ミシガン州デトロイトのリトルシザーズ・アリーナでデトロイト・ピストンズとプレシーズン5戦目を行う。

海外のチームとの2戦を終え、久しぶりのNBAチームを相手にサンダーがどう戦うのか。

お互い再建中で、若い選手を揃えたチーム同士の注目の対戦となる。

 

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

現地観戦したい人へ
おすすめの記事