
オクラホマシティ・サンダーは11月28日(日本時間29日)、ルイジアナ州ニューオーリンズのスムージー・キング・センターでニューオーリンズ・ペリカンズと今シーズン初対戦。試合は、101-105でサンダーが敗れている。
この試合の欠場選手
- サンダー:チェット・ホルムグレン(ケガで全休)、マイク・ムスカラ(左手小指骨折)、以下はGリーグへアサインでInactive:ジェイレン・ウィリアムズ(J-Will)、リンディ・ウォーターズ三世、
- ペリカンズ:CJ・マカーラム、ブランドン・イングラム、ラリー・ナンスJr.、ナジー・マーシャル、EJ・リドル
GAME RESULT : OKC 101 – NOP 105 L 8-13(21/82)
STARTING FIVE

このスタメンを見て、改めてサンダーはサイズがないことを実感したし、実際の試合を見ていてもサイズが違うのは明らかだった。
211cm、120kgのヨナス・バランチュナスと198cm、129kgのザイオン・ウィリアムソンをガードするのが、213cm、95kgのアレクセイ・ポクシェフスキーと203cm、109kgのジェレマイア・ロビンソン・アール(JRE)というのはさすがに体格が違いすぎる。
2019年ドラフト全体1位指名のウィリアムソンは今季ここまで14試合に出場して、1試合平均22.4得点、6.3リバウンド、3.7アシストを記録して大活躍をしている。
イングラムやマカーラム、ナンスがいないなか、ウィリアムソンを止められるかどうかはポイントのひとつだった。
GAME FLOW & STATS


TAKEAWAYS from the GAME
試合の立ち上がり、スロースタートのサンダーが珍しく一時8点リードをしたが、その後ペリカンズに追い上げられて第1Qを26-34で終了。第2Qこそ24-22としたが、前半はどこか浮足だったようなゲーム展開を見せた。
59-56で迎えた愛3Q、ペリカンズにリードを広げられたが、第4Qにサンダーが意地を見せて終盤に一度は逆転。しかし、最後に勝利の女神はペリカンズに微笑んだ。
最後の最後の疑惑のプレイ(後日『間違いだった』と判明)
この試合を通してシェイ・ギルジャス・アレクサンダーを苦しめ続けたハーブ・ジョーンズが、最後の最後で見せた試合残り3秒、101-103でサンダーが2点を追っている際のこのプレイ。
ドライブで突っ込むシェイ・ギルジャス・アレクサンダーの前に立ちはだかったジョーンズのプレイを、1人の審判はチャージング、もう1人の審判はブロッキングだと判定。
最終的にチャージングファウル(シェイのオフェンシブ・ファウル)となり、ボールはペリカンズへ…
Herb Jones in 3 seconds.
— New Orleans Pelicans (@PelicansNBA) November 29, 2022
Draw the charge.
Inbound off OKC's back.
Knock down 2 FT's and ice the game.
Generational. pic.twitter.com/SrgU2LFqHy
この判定がブロッキングファウルだったら、シェイが2本フリースローを沈めて同点の可能性もあったとあって、この判定は試合後も話題になった。
そして、翌日の審判のリポートでは、『ジョーンズがシェイの方に向かって横移動をしている』として、チャージングとしては “Incorrect call”(間違った判定)だったと発表されている。
The charge against SGA was deemed an incorrect call, per the L2M report. pic.twitter.com/tc7OniAVMO
— Joe Mussatto (@joe_mussatto) November 29, 2022
審判が正しい判定をしていれば、サンダーが勝っていたかもしれない試合。
ただし、その前にもいくつかサンダー側の選手のファウルがコールされていなかったりするし、これだけが敗因とは言えない。それまでにやれたことがもっとあったはずだ。
「サンダーのアイデンティティを保つプレイができた」
「すべての勝敗が等しく同じ意味を持つわけではない。
今日の試合にはもちろん勝ちたかったが、我々のアイデンティティが失われることはなかった。そうやって、シーズンを通してチームを築き上げるんだ。すべての試合に勝てるわけじゃないが、毎試合アイデンティティを保ってプレイをしたいと思っている。今日はそれができたと思う」
ヒューストン・ロケッツとの試合のことを引き合いに出しつつ、マーク・デイグノートHCは試合後にそう話した。
ロケッツ戦では特にディフェンスのエナジーがなかったことを指摘していた。ディフェンスはサンダーが重視していることだ。
今シーズンは序盤から、サイズがない分『ディフェンスとペース』を意識しているとマークHCは言い続けてきた。
「今日の我々のディフェンスはとても良かったと思っている。タフだったし、ヘルプは素晴らしかったし、攻撃のポイントも素晴らしかった。リバウンドでも張り合った。頑張ったみんなを褒めたい」—マークHC
「前半に、本来もっと優位に立てるはずだった簡単なプレイをミスしたんだ。ハーフタイムにそれを選手に見せてから、そのあとはハーフタイム明けのポゼッションから良くできたと思う。終盤に勝てるチャンスを引き戻したのは上出来だ」—マークHC
この試合だけを見ると、もちろんそれはそれで課題が多いのだが、マークHCのコメントからはロケッツ戦からの成長を褒める姿勢が感じられた。
負けた試合から学ぶこと、そこから成長すること。それは長い目で見てもそうだが、次の試合に何を見せるかにもよるだろう。
ロケッツ戦の負けと、ペリカンズ戦の負けは同じではない。
最後まで諦めずにアイデンティティを保ったことはチームにとって大きな意味があり、それを言葉にすることがおそらくチームのためにもなると考えたのではないかと思う。
サンダーはシェイのフリースローでできている
むかーしむかし、「サンダーはフリースローでできている」とサンダーファン同士で話していたのを覚えている人はどのくらいいるだろうか?以前はそれくらい、フリースローをもらい、フリースローの成功率が高いチームだった。
ここ何年かのサンダーにその気配はまったくないが、一方で「シェイがフリースローでできている」のは明らかで、サンダーはシェイの得点力に頼り切りだ。
この試合でも31得点をあげたシェイだが、いつもに比べて効率は非常に悪く、フィールドゴール成功率は33.3%(21本中7本成功)。得点を重ねられたのはシェイが自己最多のフリースロー18本中16本を決めたからだ。
そして、この試合でサンダーがチャンスを最後まで残すことができたのも、そのシェイのおかげだとマークHCもコメントしている。
「彼は素晴らしいスコアラーで、今夜も31得点をあげた。FG21本中7本成功ではシューティングの調子が良かったとは言えないが、フリースローのおかげで30得点を取った。彼のベストゲームじゃないが、最後までチャンスがあったのは彼のおかげでもある」—マークHC
「シェイは試合を通して積極的だった。多くのオープンショットは彼のペネトレーションから生まれた。前半はボールを持ちすぎだったが、その後は修正して、終盤ではチームのためにショットを作ってくれた」—マークHC
確かにシェイのオフェンスは決して良いとは言えなかった。いつもに比べて苦戦を強いられ、ドライブからのキックの判断も計算されたものというより苦し紛れのように見えた。
ターンオーバーも7と多く、球離れの悪さと強行的にも見えたアタックが影響していたように感じる。
「前半、我々は全体的にボールを持ち過ぎだった。後半になってボールをまわすようになったが、必ずしもすべてが得点にはつながらなかった」—マークHC
球離れの悪さはシェイだけの問題ではなかったことはマークHCも認めている。
サンダーはチーム全体で、FG成功率37.9%(34/92)、3ポイントショット成功率31.6%(12/38 )と相変わらずシューティングは良くはなく、強みのはずのペイント内の得点では36-60とペリカンズを大きく下回った。
こうなると、シェイが奮闘せざるを得ないのも仕方がない。
ディフェンス力を維持したまま、シューティング力を向上することはできないものだろうか。
『チップエフェクト』について再び語る日を心待ちにしているのだが。
ザイオン・ウィリアムソン対策
勝利の鍵のひとつだったウィリアムソン対策は、ほぼほぼJREが任されていた。
「この試合ではほとんどウィリアムソンへのマッチアップだったが、ディフェンスが素晴らしかった。タフショットになるように仕向けていたし、ウィリアムソンはフリースローを1本しか打っていない。それは珍しいことで、ジェレマイア個人のディフェンスを褒めたいね。
彼にパスをさせるように仕向けたチームディフェンスも良かった」—マークHC
それでもウィリアムソンは23得点(FG11/18、3P0/1、FT1/1)、8リバウンド、8アシスト、3ブロック、1スティールと満遍なく活躍。得点は取り消されたが、大迫力のダンクも披露し、昨シーズン全休のブランクを感じさせなかった。
「彼はとにかくとてもフィジカルで、強くて、いつでも好きな時にリムに行けるタイプの選手。だから同じくらいフィジカルにぶつかっていかないといけないんだ」—JRE
体格的にウィリアムソンに対抗できる選手が、サンダーにはJRE(とマイク・ムスカラ…?)しかいないのはネックだ。
ウィリアムソンに限ったことではないが、細長い選手だけでは太刀打ちできないチームもある。これはチェットが戻ったとしてもおそらく同じだろう。
NBAグローバルアカデミー卒業生対決
この試合は、NBAグローバルアカデミーの卒業生の2人の初の直接対決ということで注目された。
2021年のドラフト全体6位指名を受けたサンダーのギディーと、2022年のドラフト全体8位指名を受けたペリカンズのダイソン・ダニエルズはともにオーストラリア出身でNBAグローバルアカデミー出身なのだ。
🇦🇺 @joshgiddey & @DysonDaniels square off today for the first time in their NBA careers!
— NBA Australia (@NBA_AU) November 29, 2022
🏀 @PelicansNBA x @okcthunder
⏰ 12:00 p.m.
📺 @ESPNAusNZ
📲 NBA League Pass: https://t.co/PM2trj9vev pic.twitter.com/qrdWfOEYKf
ギディーのドキュメンタリー記事でも触れているが、実はNBAグローバルアカデミーには今年から参加している日本人のジェイコブス晶にも注目していきたい。
NEXT GAME: 11月30日 第22戦はホームでスパーズ戦
サンダーの第22戦は、11月30日水曜日午後7時から(日本時間12月1日木曜日午前10時から)、ホームのペイコムセンターでサンアントニオ・スパーズ(6-15)と行われる。










