オクラホマシティ・サンダーは11月1日(日本時間2日)、ホームのペイコムセンターにオーランド・マジックを迎えての第7戦を行なった。試合は、一時15点差をつけられつつも、サンダーが116-108で逆転勝利。これで4連勝となった。
試合前にはマーク・デイグノートHCが、ジョシュ・ギディーが出場すると発言。JDubことジェイレン・ウィリアムズが前のダラス・マーベリックス戦で復帰していたので、これでチェット・ホルムグレン以外の選手が揃うことになった。
Thunder Head Coach Mark Daigneault, has announced Josh Giddey is available for tonight's game against the Orlando Magic.
— OKC THUNDER (@okcthunder) November 1, 2022
📺 Tune in to watch the Thunder on @BallySportsOK at 7PM CT pic.twitter.com/cIa3VV3bIA
ということで、ホームゲーム恒例のペイコムセンターの様子から。
アリーナの様子
まずは試合前のサンダー側
ジョシュ・ギディーはマジック戦に出場です!只今、練習中!#YokoAtArena pic.twitter.com/ZzrKoQhW9e
— YOKO B (@yoko_okc) November 1, 2022
マジック戦の前のシュートアラウンドで、ディフェンスの練習をしていたルーゲンツ・ドート。
— YOKO B (@yoko_okc) November 2, 2022
マークHCは試合前、バンケロにファウルをしないことが重要と話していた。
ディフェンスの指導をしてるのはデイビッド・アキンヨイェイACで、トレイやジェンのディフェンスも指導している。#YokoAtArena pic.twitter.com/HoyR22mGNv
マジック側
ルーキー、パオロ・バンケロ
バンケロをもう少し pic.twitter.com/ISgeKuoFsq
— YOKO B (@yoko_okc) November 1, 2022
やっぱり一際目立つボルボル
ボルボルはやっぱり大きい(縦に)。そして手足が長い!
— YOKO B (@yoko_okc) November 1, 2022
(ナゲッツにいた頃一緒に写真を撮った時、見上げたことを思い出しました…)#YokoAtArena pic.twitter.com/mImB3DRGbI
ファンサービスは、両チームとも以前のように戻っている。
ペイコムセンターでは、3階席のチケットを持っているファンでも、1階の出待ちセクションに入って選手と交流ができる。これがサンダーのホームの良いところでもある。地元のファン、子供たちはもちろん、海外から来るファンにとっても楽しみな時間。
GAME RESULT : OKC 116 – ORL 108 W 4-3(7/82)
STARTING FIVE
Tonight's starting 5️⃣ pic.twitter.com/tJYb0ASEcd
— OKC THUNDER (@okcthunder) November 2, 2022
ギディーが復帰し、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーとルーゲンツ・ドートとの固定3人に加わったのは、ジェレマイア・ロビンソン・アール(JRE)とJDub。またもや初の組み合わせになった。
GAME FLOW & STATS
マジックのスタメンは、バンケロ、ボルボル、ウェンデル・カーターJr.、フランツ・バグナー、テレンス・ロスの5人。ロスが6フィート7インチ(約200cm)で一番低く(!)、バンケロ、カーター、バグナーは6フィート10インチ(約208cm)、ボルボルに至っては7フィート2インチ(約218cm)で、全員2メートルを超える。
対するサンダーは、2メートルを超えるのはJREとギディーのみ。
こうなれば、鍵はお馴染みのディフェンスとペースだ。
試合序盤は、攻守ともに高さに苦戦。オフェンスは、バンケロに気を取られているとカーターにやられる。ゴール下にはボルボルがいる。気を抜くとバグナーもいる。ディフェンスも、バンケロを止めても中にボルボルがいる。
インサイドに切り込めるのはシェイだけだった。
高さのせいでリバウンドはマジック優勢(49-36)で、結果的にセカンドチャンスからの得点もマジックが多い(22-14)。
マジックの高さへの対処について、マークHCは試合後にこう答えている。
「序盤は良くなかったね。我々はチームのタフネスと身体能力を信じているが、ああいうサイズの大きなチームとの対戦で、自分たちはスモールチームで立ち向かっていくのはチャレンジだ」
それでも追いつき追い越しで互いに譲らず、最終的にサンダーが勝てたのはベンチの層の厚さだったように思う。
TAKEAWAYS from the GAME
MVPコールを受けたシェイの活躍
“It felt cool. It felt like a video game”
— YOKO B (@yoko_okc) November 2, 2022
「サイコーの気分だったね。ビデオゲームみたいだった」
マジック戦の終盤、MVPチャントが起こったことについて、笑顔で答えたシェイ pic.twitter.com/DC5jeZqux3
この試合に勝てたのは(そしてここまで4連勝しているのは)、シェイの素晴らしい活躍のおかげだ。
ペイコムセンターにいたファンも、それを感じていたのだろう。MVPコールが自然に湧き上がった。
私も毎試合、シェイ以外の勝利の決め手は何かを考えるようにしている。が、この試合はやはりシェイの存在が一番だと思っている。
サンダーのオフェンスが停滞した時にチームをリードするのはやはりシェイしかいない。
この試合でも、33分強の出場で、34得点(フィールドゴール18本中12本成功、3ポイントショット3本中0本成功、フリースロー11本中10本成功)、6アシスト、4リバウンド、3スティール、2ブロックと大活躍。
残念ながらFT連続成功記録は34で途絶えたが、FTをもらえるのはスコアラーとしては大事だ。
そして、今回も注目したいのは、3スティール、2ブロックという数字。ディフェンスが本当に良くなっている。ディフレクションからの速攻も多い。
シェイが攻守でチームをリードすることで、チーム全体の士気が上がる。素晴らしいことだ。
SGA is absolutely insane. That's it that's the tweet.@okcthunder | #ThunderUp pic.twitter.com/wDqpr9Q6ts
— Bally Sports Oklahoma (@BallySportsOK) November 2, 2022
Striving to emulate the greats on both ends of the floor 🗣 pic.twitter.com/6k9vmAUuNn
— OKC THUNDER (@okcthunder) November 2, 2022
今週月曜日に発表された第2週の週間最優秀選手に選ばれたのも納得がいく。
Oklahoma City Thunder guard Shai Gilgeous-Alexander and Milwaukee Bucks forward Giannis Antetokounmpo have been named the NBA Western and Eastern Conference Players of the Week, respectively, for Week 2 of the 2022-23 season (Oct. 24-30). pic.twitter.com/GUeUe7Upcv
— NBA Communications (@NBAPR) October 31, 2022
もうひとつ、リーダーとして大切なことがある。
チームメイトを支持すること、そしてそれを周りに公言することだ。
試合後の会見で、2022年のドラフト全体1位指名を受けたバンケロの活躍について聞かれたシェイは、一通り彼を褒めた後にこう付け加えている。
「言っておくけど、チェット・ホルムグレンが1位指名の選手だからね」
試合に出たくても出れない、チームの勝利に貢献したくてもできないチェットを想ってのこの一言。
最高のリーダーである。
ポク再び
アレクセイ・ポクシェフスキーの活躍は毎試合とはいかない。
それでも彼が、勝利のかかった大事な試合でクロージングラインナップに入ることが増え、そしてその期待に応える試合も増えた。
この試合、ポクは31分強の出場で、16得点(FG13本中7本成功、3P5本中2本成功)、9リバウンド、2スティール、3ブロックと、攻守にわたってチームに貢献した。
「彼はディフェンス面でとてつもなくフィジカルだったね」
これは試合後にマークHCがポクについて言った言葉だ。
ポクがフィジカルだったねと言われる日が来ようとは…!
勝利インタビュー:アレクセイ・ポクシェフスキー
「(勝てたのは)最後までみんなで一丸となって戦い抜いたこと。素晴らしい試合だった」
「(サンダーのディフェンスについて)相手はサイズの大きいチーム。ただとにかく(マジックの)ベストプレイヤーを押さえることに集中した。うちにはルー(ドート)がいる。彼はリーグでもベストのディフェンダーの1人だ。終盤のリバウンドも大きかった」
「(終盤の自身のプレイについて)チームが勝てるように攻守においてどんなに小さなことでもやるようにした」
「(終盤のシェイのプレイメイカーの役割について)どんどん良くなっているよ。今シーズンの彼は素晴らしい。昨シーズンも凄かったけど、毎シーズンどんどん成長しているね」
Poku joins Nick Gallo to discuss the comeback win over Orlando!@okcthunder | #ThunderUp pic.twitter.com/d4NKuAwbPp
— Bally Sports Oklahoma (@BallySportsOK) November 2, 2022
ギディー復帰!
足首の捻挫で3試合を欠場したギディーが久しぶりに復帰。
25分強の出場で7得点(FG12本中3本成功、3P3本中0本成功)と、シューティングの調子は良くなかったが、10アシストと周りをサポートした。
しかし、いつもならチーム最多を記録する勢いのリバウンドは1本とサイズを生かすことができず、シェイと共に出場した時間にオフェンスが停滞するなど、微妙な時間もあり、ギディーのプレイタイムは少なめに終わった。
ギディーが戻った記念に撮った選手のイントロ映像を紹介しよう。ギディーが紹介されると、待ちわびたファンから一際大きな歓声が上がる。
ちなみに、今シーズンはYouTubeにできるだけ映像をアップしていく予定なので、右下のロゴの部分をクリックして是非チャンネル登録を!
今のチームの様子はもちろん、懐かしい過去の映像もアップする予定。もしも見たいものがあれば希望をコメント欄などにどうぞ。
諦めずに全員でプレイすること
何度も言うが、サンダーのローテーションは定まっていない。スターティングメンバーすら定まっていない。スタメンとベンチ、という明確な境がないのが特徴だ。
そして、マークHCは毎試合、11人から13人の選手を使う(この試合では若手を起用するため、マイク・ムスカラとケンリッチ・ウィリアムズは最初から休ませる予定だったという)。
その結果、サンダーはスタメンが下がっても戦力が落ちない(もともとの戦力の強さはこの際置いておこう)。
この試合で感じたことは、サンダーの層の厚さだ(全体のレベルもこの際置いておこう)。
ポク以外にも、ダリアス・ベイズリー、トレイ・マン、ウスマン・ジェン、アーロン・ウィギンズとそれぞれが自分の仕事をこなす。そして全員が今シーズン、一度はスタメンになっているのだ。
だから、スタメンで負けても、ベンチになった時に巻き返せる。スタメンとベンチを混ぜたローテーションになっても、ポジションレスバスケットボールを展開しているサンダーには問題にはならない。
全員がボールを運べる。ディフェンスが全員に徹底されている。ペースを速めることを全員が意識している。
そして、全員、最後まで諦めない。
シューティングの調子が悪くても勝てる理由はそこにある気がしている。
Another come from behind win, makes it four victories in a row for the Thunder ⚡️
— OKC THUNDER (@okcthunder) November 2, 2022
Watch more 🎥 | https://t.co/PNCn0NyBNu pic.twitter.com/bxl3tqMR6e
Got back to our roots and dug in for the win last night💯 pic.twitter.com/spkftDVuwA
— OKC THUNDER (@okcthunder) November 2, 2022
NEXT GAME: 11月3日 第8戦はホームでナゲッツ戦
サンダーの第8戦は、11月3日木曜日午後7時から(日本時間4日金曜日午前9時から)、ホームのペイコムセンターでデンバー・ナゲッツ(4-3)と今季2度目の対戦。
前回の10月22日(同23日)は敵地で対戦し、117-122で惜敗している。
ニコラ・ヨキッチ擁するナゲッツを相手に、サンダーの基本『ディフェンスとペース』でどこまで戦えるのか。善戦を期待したい。