A Global Game
– 𝘞𝘦’𝘳𝘦 𝘱𝘳𝘰𝘶𝘥 𝘵𝘰 𝘴𝘩𝘢𝘳𝘦 𝘴𝘪𝘹 𝘶𝘯𝘪𝘲𝘶𝘦 𝘴𝘵𝘰𝘳𝘪𝘦𝘴 𝘥𝘰𝘤𝘶𝘮𝘦𝘯𝘵𝘪𝘯𝘨 𝘦𝘢𝘤𝘩 𝘰𝘧 𝘰𝘶𝘳 𝘪𝘯𝘵𝘦𝘳𝘯𝘢𝘵𝘪𝘰𝘯𝘢𝘭 𝘱𝘭𝘢𝘺𝘦𝘳𝘴’ 𝘫𝘰𝘶𝘳𝘯𝘦𝘺𝘴 𝘵𝘰 𝘵𝘩𝘦 𝘛𝘩𝘶𝘯𝘥𝘦𝘳.
A Global Game by Nick Gallo
これは、サンダーのリポーターであるニック・ギャロが綴る、サンダーに所属する6人の外国籍選手がサンダーに辿り着くまでのストーリー。
6人それぞれのユニークな物語を日本語でお届けします。
Abdel Nader from Alexandria, Egypt
エジプトのアレキサンドリアからやってきたアブドゥル・ネイダーの物語
とあるシカゴの小学校で、変わった名前の一人の幼い子供が、全身真っ白のイギリスの学校の制服を着て教室に入ってきた。彼が無傷で教室を出れたのはラッキーだった。
アブドゥルはウィンディシティ(シカゴ)に難民ビザで移住してきたばかりで、自立できるまでの間、叔父の家から近い借家に家族と住んでいた。
エジプトではその制服は普通だった。ネイダー家族は、合衆国では事情が全く違っていることにすぐに気がついた。
アブドゥルの父親のアーメドは、エジプトでは軍の高官だった。素晴らしい経歴だったが、90年代には紛争が起きていて、通りには戦車と兵士が並び、ホスニ・ムバラク大統領の写真が法令によりすべての家に飾られていた国だった。
アブドゥルの両親は、子供たちのエジプトでの比較的快適な生活は束の間のものだとわかっていた。だから彼らにもっと良い機会を与えるために、全てを犠牲にして地球の反対側にやってきたのだ。
アメリカに来てから、アーメドは用務員の仕事を見つけ、妻のアミナは看護師として働いた。
彼らは、アジアとアフリカから移民してきた他の7家族と共同浴室を共有し、言葉の壁を乗り越え、一つのフロアに住んでいた。
クラスメイトにからかわれる度に困惑しながらも、アブドゥルはとにかくただ溶け込むように努力した。
アブドゥルは、シカゴのワシントンパークで子供たちがバスケットボールをするのを何時間も眺めて、コートが空いてゴールが使えるチャンスが来るのを待った。
そのうちにラトレルという名前の若者が近づいてきて、ビデオゲームをしたいかどうか尋ねてきた。そうしてアブドゥルに友達ができる。
アブドゥルは13歳になってやっとバスケットボールを真剣にやるようになった。ナイルズ・ノース高校で優秀だった彼は、ノーザン・イリノイ大での大学生活をスタートさせる。
その後アイオワ・ステート大にトランスファーし、2016年のNBAドラフトの2巡目で指名された。
2018年にサンダーに加入。シュートに磨きをかけ、自身のゲーム全体を改善し、チームにおいて重要な役割を担っている。
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