
12月14日(日本時間15日)、エミレーツNBAカップ準決勝がラスベガスで行われ、ウェスタン・カンファレンスはオクラホマシティ・サンダーとヒューストン・ロケッツが対戦。激闘の末、111-96でサンダーが勝利し、決勝進出を決めた。
サンダーはウェストのBグループを3勝1敗で終え、タイブレークでフェニックス・サンズに勝ってグループ1位シードでノックダウンラウンドに進出が決定。準々決勝はホームのペイコムセンターにダラス・マーベリックスを迎え、118-104で勝利した。
準決勝では舞台をラスベガスに移し、サンダーはゴールデンステイト・ウォリアーズを破ったロケッツと対戦する結果となった。
ここでは、ディフェンスに定評のある両チームの戦いから5つのポイントをまとめたNBA.comのスティーブ・アシュバーナー記者の記事を翻訳して紹介する。
エミレーツNBAカップ準決勝 サンダー対ロケッツで見えた5つのポイント
12月14日に行われたエミレーツNBAカップ準決勝の第2戦は、闘争心に溢れ、激しく、泥臭い展開が長時間続いた試合だったが、リーグは新たな激しいライバル関係を作り上げた可能性がある。
オクラホマシティ・サンダーとヒューストン・ロケッツは、ウェスタン・カンファレンスの首位とそれに近い順位でこの日を迎えた。ディフェンス効率はそれぞれ1位と2位。そして、サンダーがTモバイル・アリーナで111-96の勝利したように、NBAで最も若いこの2チームは長期にわたって西地区の同じ地位を争うことになるかもしれない。
しかし、まずはその前に大事なことがある。両チームがさらなる歴史を重ねる前に(ポストシーズンで対戦する可能性を除き、両チームは今季5回対戦する)、サンダーは12月17日にミルウォーキー・バックスとNBAカップ優勝をかけて争うのだ。順序は必ずしもこのとおりではないが、覇権と、そして選手1人あたり50万ドル以上の賞金がかかっている。
ここでは、12月14日のサンダーの勝利で見えた5つのポイントを紹介しよう。
1. 鉄壁の守りが攻撃のリズムを崩す
お互いの選手がひとつひとつのショットをめぐって全力で競り合い、動くたび、カットするたびに身体のぶつかり合いが起きる――そんな泥仕合が予想されていた。両者ともディフェンスに対して強い誇りを持っているチームなのだ。しかし、時折、その状況は少々行き過ぎたものになった。
試合開始から9分間、サンダーの得点はわずか9点。12分が経過して両チームのフィールドゴールは、3ポイントショット22本中4本成功を含む、47本中13本の成功に終わった。両チームのターンオーバーは9回あったが、誰もミスから簡単に得点につなげることができなかったので、どちらのチームにとっても痛手にはならなかった。
もちろん、サンダーのマーク・デイグノートとヒューストンのイメ・ウドカという2人のコーチのことを考えれば、1点を守ることは1点を取ることよりも価値があるだろう。試合が最後の24秒まで0-0のままでも、両者は満足していたかもしれないと想像がつく。
「我々はとにかく相手の攻撃を妨害しつつ、統率の取れたプレイをしようとしているんだ」と、デイグノートHCは試合後、重苦しい前半にも満足そうに語っている。
「今夜の我々は相手に対して良い妨害ができた。相手の主力選手をしっかりと抑え込めたし、シュートチェックも素晴らしかった。ヘルプディフェンスも良かった」
2. プロのスコアラーが躍動
泥臭いディフェンスだけでは限界がある。後半に差を生んだのは、サンダーの滑らかな動きを持つガードのシェイ・ギルジャス・アレクサンダーだった。彼は試合最多となる32得点のうち20点を後半だけであげた。試合序盤はフィールドゴール12本中3本の成功にとどまっていたが、後半はFG9本中6本を決めた。また、フリースローであげた14得点は、ロケッツのほとんどの選手を上回り、1人だけが並んだ。
ギルジャス・アレクサンダーは3シーズン連続で1試合平均30得点を記録している。このロケッツには平均20得点以上を記録している選手が1人もいない。トップ3スコアラーが合計73得点をあげる一方で、相手チームの選手たちが47得点にとどまれば、その時点で計算上、逆転が厳しくなる。
デグノートHCはSGAの 「揺るぎない自信 」を称賛したが、これはエリートスコアラーが持つ良心の欠如と短期記憶の婉曲表現である。

3. ロケッツの打ち上げは失敗
ロケッツは「“Houston, we have a problem”(ヒューストン、問題が発生した)」という段階ではないかもしれないが、準決勝ではオフェンスがめちゃくちゃだった。それはサンダーの功績だけではない。ロケッツはその時点でオフェンシブレーティング17位で、最初から最後まで無策に見えた。
先発バックコートは、3P19本中2本成功を含むFG29本中8本成功で、フレッド・バンブリートはわずか8得点、ジェイレン・グリーンは12得点に終わった。ロケッツは3P試投数で18位(35.9本)だが、この試合では46本の3Pを放った。1試合の平均3P成功率は32.2%で、ロケッツより下位はわずか3チーム。この夜の3P成功率は23.9%だった。
ウドカHCがディフェンスに重点を置いているのは明らかで、良い結果も出している。しかし、ロケッツに必要な要素は、頼れるスコアラーやセットといったオフェンスの秩序で、今もまだ模探し求めている最中だ。
4. ハーテンシュタインは自分の役割を全う
アイザイア・ハーテンシュタインが土曜日に対峙した相手は、ロケッツのセンター、アルペレン・シェングンだった。トルコ出身で4年目の選手であるシェングンは、高いスキルを持つビッグマンだ。ウドカHCは彼を「小さなニコラ・ヨキッチ」と称し、その卓越したパス能力とバスケットボールIQの高さを評価している。
しかし、ハーテンシュタインはその試合でFG9本中12本成功と、精度の高いプレイを見せて21得点をあげ、8リバウンドも記録した。フリーエージェントでニューヨーク・ニックスから獲得した彼は、ピック&ロールを活かし、ギルジャス・アレクサンダーやジェイレン・ウィリアムズ、その他のサンダーの選手たちに合わせた動きで存在感を示し、平均でダブルダブルを記録している。
昨季のサンダーは、細身のチェット・ホルムグレンが過大な負担を強いられ、サイズ不足が課題だったが、それでもチームはウェスタン・カンファレンス第1シードを獲得した。しかし今季、ホルムグレンが股関節骨折から復帰すれば、サンダーは「ツインタワー」とも呼べる本格的なビッグマン・ラインナップを含め、あらゆる形で相手チームを苦しめることができるだろう。
5. スターたちが火曜日に集結
舞台がラスベガスということもあり、(ストリップ地区やハリウッドなど)音楽やスポーツ、そしてNBAの分野から多くの有名人が会場に姿を見せた。オスカー・ロバートソンやスペンサー・ヘイウッドといったレジェンドがコートサイドに座り、ゲイリー・ペイトン、リップ・ハミルトン、ブレイク・グリフィンもいた。元シカゴ・ブルズのセンター、ジョアキム・ノアもベンチ近くに座っていたが、シャックとラリー・デイビッドのあの事件を思わせるような失態を犯さないよう、足を引っ込めるように注意される場面もあった。
しかし、NBAがカップのフィナーレで最も輝かせたいと熱望しているスターは、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーとヤニス・アデトクンボだ。この2人は今季もまたMVP候補に挙がるトップ選手である。
原文:Thunder-Rockets: 5 takeaways from Emirates NBA Cup Semifinals by Steve Aschburner
サンダーとバックスのエミレーツNBAカップ決勝戦は、OKC時間12月17日午後7時半(日本時間18日午前10時半)にティップオフとなる。









