オクラホマシティ・サンダーは10月3日(日本時間4日)、コロラド州デンバーでデンバー・ナゲッツとプレシーズン開幕戦を戦った。試合は112-101でサンダーが勝っている。
直前リポートでお届けした通り、サンダーはシェイ・ギルジャス・アレクサンダー、ルーゲンツ・ドート、チェット・ホルムグレンが負傷者リスト入りしてチームには同行せず。リポート漏れしていたのはマイク・ムスカラ(足首)で、負傷者4選手とトレードで移籍してきた2選手の合計6選手を欠いた状態だった。
GAME RESULT
TODAY’S STARTING FIVE
Getting things started from Denver#ThunderUp pic.twitter.com/MvLFDKWYeJ
— OKC THUNDER (@okcthunder) October 4, 2022
大方の予想を裏切るスタメン。ケンリッチ・ウィリアムズが入っていたのは意外だった。シェイの代わりにトレイ・マン、ドートの代わりにケンリッチ、と考えると、ポクはパワーフォワードとしてベイズを押さえてのスタメンだったのだろう。
ただ、マーク・デイグノートHCは「先発5人は簡単に決まらない」と明言しているし、それはシーズンが始まってもしばらく変わらないようなので、プレシーズンのスタメンは全く当てにはならない。
コーチ・マークの会見で印象に残ったこと
— YOKO B (@yoko_okc) September 30, 2022
・JREが一段と大人になった(見た目じゃなくて成熟度)。身体が大きくなったのに動きも良くなった
・今季のポクはすごいらしい!
・先発5人は簡単に決まらない。組み合わせを見るのが先。開幕戦の先発は固定じゃない。それはその対戦相手の先発なだけ pic.twitter.com/MMgCV3mNdz
GAME FLOW & STATS
サンダーもナゲッツもお互い色々と試しながらの試合であったことを考慮しても、この若いサンダーでここまで優勢に試合を進めたのには正直驚き。
なかでもサンダーの強みはペイント内での得点力。ナゲッツにはニコラ・ヨキッチやディアンドレ・ジョーダンというビッグマンがいるにもかかわらず、巧みにドライブでペイント内に入るか、誰かがインサイドにパスを出すことで得点できていた。ほぼ全員が判断力に優れ、パスを出せるというサンダーの人選が効いている。
TODAY’S TAKEAWAYS
選手について
- シェイ&ドート不在のチームを2年生組(ジョシュ・ギディー、トレイ・マン、JRE、アーロン・ウィギンズ)がしっかりリードしたのは頼もしい限り。
- ジョシュは出だし粗い印象でターンオーバーが多かったが、あと1アシストでトリプルダブル(14得点、9アシスト、12リバウンド)という記録。今季もトリプルダブルを量産する可能性大。
- トレイ・マンは前評判通りでかなり成長した様子。チーム最多の17得点(3P6本中3本成功)でオフェンス面で貢献しただけではなく、ディフェンスも手を抜かなかった。メディアデーで「今年もブロッコリーを食べる」と言っていたので有言実行。
- JREは2年生とは思えない安定感を見せた。スタッツを見ると11得点、3リバウンドと、思ったよりパッとしないが、コート上で声を出しリーダーシップを発揮することを意識しているという彼が、この1年でどう成長するか楽しみ。
- ウィギンズはディフェンスが素晴らしい。オフボールではいつも動いているのが印象的。今日の彼のハイライトは3Pを4本打ち、全てを決めたこと。エージェントによるとこの夏ずっと練習していたらしい。15得点、3リバウンド、2スティール。
- ルーキーのJDubことジェイレン・ウィリアムズはかなり良い。今日はセカンドユニットの仕切り役で、攻守にわたりルーキーっぽくない活躍を見せた。10得点、5アシスト、1スティール。
- ケンリッチは一家に一台ほしい選手。20代そこそこの集まりにいるだけで本当に安心。まだ27歳なのに!8得点、3リバウンド、3アシスト。
- ダリアス・ベイズリーはJREのバックアップで登場。フェイバーズがトレードされ、ムスカラをケガで欠いたサンダーで、センターにまわせるのはJREとベイズぐらいしかいない。たださすがに体格差の大きさはベイズには不利だった。オフェンスでは相変わらず判断力が弱いのが懸念。8得点、8リバウンド、2アシスト、1ブロック。
- ウーズことウスマン・ジェンは3P5本中1本を含むFG6本中1本成功と、残念な結果に終わったけれど、手足の長さを生かしてディフェンスに貢献していた時もあるし、そして何よりまだ若い。これからこれから。
- J-Willことジェイレン・ウィリアムズはもう少し見たい。正直あまり印象がない。
- リンディ・ウォーターズは最後に3Pを2本決めて8得点、4リバウンド。3Pシューターとしてのチャンスを掴めるといいかな。
- 残りの選手は私がもう少し勉強する必要あり。ということで割愛。
ちなみに、ルーキーっぽくないとは言ったものの、JDubは今日がサンダー(プロ)として初めての試合出場で、試合後のコメントはやはりつい最近まで学生だったんだよなと思わせる内容だった。メディア対応をしているときもちょっとお茶目で素直なタイプな気がするので、これからどんなプレイを見せるかと同時に、どんなキャラを見せるのかも楽しみな選手。
初めてプロとしてプレイした感想は「2Kやってるみたいで楽しかった」
— YOKO B (@yoko_okc) October 4, 2022
初のロードトリップですぐ次の場所に飛ぶNBAのライフスタイルについては「学校行かなくていいから楽しい」
ナゲッツ戦で活躍したルーキーのJDubは、コメント聞いてるとかなり素直なタイプでいろんな意味で将来が楽しみ https://t.co/DFUVxbRCTw
チームについて
- ベンチでのシェイの存在はやっぱり大きい?
練習中にシェイが大きな声を出してチームメイトを鼓舞していた話をマークHCに振った時に、シェイはみんなを盛り上げるのがうまくて「JOYをもたらす」と言っていた。
シェイは皆に気合いを入れていただけで指導してたわけじゃないと前置きしつつ、「バスケが大好きで、コートにいてもいなくても楽しんでいる」シェイの姿はチームに良い影響を与えると話していました。なお、シェイはアウェイの試合には同行しないとのこと。 https://t.co/wqp464w0Qq
— YOKO B (@yoko_okc) October 2, 2022
今日のサンダーは勝っていても選手が良いプレイをしても、ベンチが思ったよりも盛り上がっていなかったのが気になった。
もしもあそこにシェイがいたら…。満面の笑みで立ち上がって手を叩きながらチームメイトの活躍を喜んだんじゃないだろうか。その雰囲気だけでチームは変わる気がする。
勝ったから良いものの、負けていたらなおさらのこと、ベンチにシェイがいることで空気が変わるのはあながち間違いではなくて、それはシェイの人柄とリーダーシップの賜物なのかもしれない。
- トリプル・ウィリアムズ参上
試合前に希望した通りのことをマークHCがやってくれた。ありがとう、コーチ!
写真撮影を思いついたケンリッチも期待していたことなので、実現して良かった。
Kenrich Williams takes full credit for the Williams trio photo that’s been making the rounds on social media
— Clemente Almanza (@CAlmanza1007) September 30, 2022
(Asked by @yoko_okc) pic.twitter.com/gxhrMB7ijr
NEXT GAME: 10月5日マーベリックス戦
サンダーのプレシーズン2戦目は、10月5日水曜日午後7時から(日本時間6日木曜日午前9時から)、オクラホマ州タルサでダラス・マーベリックスとの対戦。OKCから車で90分ほど離れたタルサでの試合ではあるけど一応ホームゲーム扱いになる。
私は現地に行かないけれど、お馴染みの地元記者さんは数多く現地入りすると思うので、情報はたくさん出てくるはず。
プレシーズンだということを忘れずに、次も楽しみましょう!