
オクラホマシティ・サンダーは10月27日(日本時間28日)、ホームのペイコムセンターでロサンゼルス・クリッパーズと今季2度目の対戦。試合は118-110でサンダーが勝利し、2連勝となった。
サンダーの欠場選手はチェット・ホルムグレン(今季全休)、ジョシュ・ギディ、ジェイレン・ウィリアムズ(JDub)。2Way契約選手のうち、リンディ・ウォーターズ三世はロスター入りでユージン・オモルイはInactiveだった。
クリッパーズは、カワイ・レナードとマーカス・モリスが欠場。ポール・ジョージは病気明けでまだ完全に調子が戻ったわけではないだろうが出場となった。
試合前の会見で、サンダーのマーク・デイグノートHCは前回のクリッパーズ戦と同じように、『ディフェンスとスピード』を意識すると話し、一方のクリッパーズのタイロン・ルーHCは、サンダーとの2戦目ではリバウンドをしっかり取ること、ターンオーバーを減らすこと、相手に多くのポゼッションを許さないことなどを挙げていた。
今回も試合結果の前にアリーナの様子を紹介しておこう。
アリーナの様子
サンダーのベンチは正面から見て右手にあり、選手は右手の通路から登場する(ビジターチームはその左手)。試合開始時点では、ベンチがある方のバスケットに向かって攻めるのが通常なのだが、クリッパーズは逆を選んでいるため、事前練習の場所も通常とは反対になっている。
つまり、サンダーベンチ前ではクリッパーズが、ビジターベンチ前ではサンダーが練習していた。
どちらのバスケットを最初に攻めるかはビジターチームに選択肢がある。
ドートベイズも参加
— YOKO B (@yoko_okc) October 27, 2022
ポクはベンチでコーチとフィルムを見てます。 pic.twitter.com/GIv870aFrr
試合前にサンダーのスタッフと談笑する元サンダーのモーゼス・ブラウン pic.twitter.com/pBmnMYDrLG
— YOKO B (@yoko_okc) October 27, 2022
ニック・コリソンも来てます pic.twitter.com/VEr6b5w26e
— YOKO B (@yoko_okc) October 28, 2022
我らがMR.Thunderのニック・コリソンはフルタイムでサンダーで働いているわけではないので、いつも会えるとは限らない。今週はずっとOKCにいたようで、練習施設でもコリソンを見かけた。
コリソンは水曜日にはチェットの練習に付き合ってました。
— YOKO B (@yoko_okc) October 28, 2022
この時は、ボールをチェットの手元には渡さず、転がしたり少し横にずらしたりバウンドさせたりして、チェットが片足でもバランス取ってキャッチしてシュートする練習をしていました。#YokoAtPractice https://t.co/XadKDRd5gk pic.twitter.com/WkRk9VdGEE
ちなみに、シューティングコーチのチップ・イングランドもフルタイムで働いているわけではなく、コリソンがチェットに付き合っていた。
目を負傷して以来、まだ復帰できていないJDubも、この日は透明のマスクを着けてシュート練習をしていた。ファンが入っている時に練習をし始めているということは復帰の時期もそれほど遠くないのではないかと思う。
マスクを着用したJDubのシュート練習の様子
— YOKO B (@yoko_okc) October 28, 2022
試合前の事前練習を終えて、選手が全員ロッカールームに下がっている間に1人出て来て練習してました。コーチによると復帰時期はまだわからないけど順調に回復中とのこと。復帰する時はこの姿でしょうね pic.twitter.com/WSH3tvAoY8
ジョシュはこの試合のタイムアウトの最中、ハドルに加わるよりも会場のエンターテイメントを見ている方が多かった。そろそろ戻りたい頃だろう。
GAME RESULT : OKC 118 – LAC 110 W 2-3(5/82)
STARTING FIVE
Round ✌️
— OKC THUNDER (@okcthunder) October 28, 2022
📺 @BallySportsOK pic.twitter.com/JMgeKwbyY1
前回クリッパーズに勝った時と同じスタメン。
なお、クリッパーズの選手紹介の時の様子はこちら。
元サンダーのポール・ジョージは基本的には声援で迎えられましたが、ちょっとブーイングも聞こえたような…
— YOKO B (@yoko_okc) October 28, 2022
レジー・ジャクソンは前回同様ブーイングでしたね…#YokoAtArena pic.twitter.com/5HRNDqlBmW
GAME FLOW & STATS
試合は序盤からサンダーのペースで進んだ。前の試合同様、ディフェンスと速さが素晴らしかった。
第2Q途中でシェイが4つ目のファウルをもらってファウルトラブルになった辺りで流れが変わり、クリッパーズが一気にペースを上げ、ディフェンスを引き締めてきて逆転されたが、サンダーが再び巻き返して勝ち切っている。


TAKEAWAYS from the GAME
勝利の決め手は3P(とフリースロー)
『ディフェンスとペース』
先に言っておくと、この2つが勝利のベースになっていたことは言うまでもない。
が、当然クリッパーズも対抗してきた。
リバウンドは、OKC 36 – LAC 44(ただし、オフェンシブリバウンドは13-10でサンダーが上)、ペイント内での得点はOKC 54 – LAC 68で、インサイドはクリッパーズが善戦した。イビツァ・スバッツには18リバウンドも取られている。
しかし、ターンオーバーは今回もクリッパーズのほうが多く(サンダー11に対し19)、おそらくこれにはルーHCも苛立っていることだろう。
フィールドゴール成功率はサンダーが49.5%でクリッパーズが53.7%とクリッパーズが優勢だったが、この試合の勝利の決め手はサンダーの3ポイントショットだった。
前の試合で3P30本中4本(成功率13.3%)しか決められなかったサンダーは、この試合で38本中17本を成功(成功率44.7%)。対するクリッパーズは28本中9本成功の成功率32.1%だった。
興味深かったのはフリースローで、サンダーは第4Qに入るまでFT試投数が0だった。つまり、一度もシューティングファウルももらえていなかった。
一方のクリッパーズはハーフタイムの時点で既に13本のFTを獲得しており、それだけ有利に試合を展開して追い上げたことになる。
リバウンドは24-14でクリッパーズが優勢
— YOKO B (@yoko_okc) October 28, 2022
FTはクリッパーズ13本に対してサンダー0本!
ペイント内の得点も32-20でクリッパーズ
ターンオーバーもあまり差がない…
さて、第3Qでサンダーに勢いがつくかどうかですね
ところが、第4Qに入って最初にシェイがFTを獲得すると、残り8分弱の時点でクリッパーズのチームファウルが5つになり、ボーナスに突入。シューティングに限らず、ファウルをすれば相手にFTを与えるという状況になったクリッパーズが、必要以上にハードなディフェンスがしにくくなったことと、サンダーが順調にFTで得点を重ねたことが勝利につながったといえるだろう。
ドートの判断力
ズバッツとジェレマイア・ロビンソン・アール(JRE)がコートセンターに構え、まもなくティップオフという場面。ボールをトスする時のレフリーの癖を知りつくし、高確率でボールを味方にティップしていたスティーブン・アダムスのことを恋しく思いながら、ぼんやりとコートを見ていた時のこと。
クリッパーズ戦のティップオフでのドートの賢いプレイ。こういう小さなことで相手チームより多くのポゼッションを獲得できる。サンダーにはスティーブン・アダムスのようなティップオフで高確率で勝てるビッグマンがもういないだけに、スマートさは重要。 pic.twitter.com/70tfb6BPlU
— YOKO B (@yoko_okc) October 29, 2022
こういう賢いプレイは常識なのかもしれない。でもティップオフでドートがやるのを見たのは初めてな気がして感心した。ポゼッションは1つでも多い方がいい。この後、シェイ・ギルジャス・アレクサンダーがしっかり最初の得点を決めている。
「その場の判断でやってみたって感じかな。スバッツはJREより背が高いし、なんとなくボールの行き先がわかって、それで咄嗟の判断でやったら僕らのボールになったんだ」
試合後の会見でドートはこのプレイについてそう話している。
試合中に状況を見ながらその場で判断することは、サンダーが重視していることのひとつ。
ドートはこの日、判断力が素晴らしかった。
スランプになっていたオフェンスでは、むやみに3Pを打つのをやめて確実な方法で得点を重ね、ディフェンスでは当然のようにポール・ジョージをガードして苦戦を強いた。
34分の出場で、21得点、4アシスト、3リバウンド、2スティール、最終的には5本の3Pを打って1本成功だったが、FG15本中9本成功で成功率は60%だった。
クリッパーズとの初戦の後で「スランプは自分の責任だ」と語っていたマークHCは「ルーの落ち着きと、チームへの信頼には本当に感心したよ」と言い、特に心配はしていない様子だったシェイも「そのうちこうなることはわかっていたよ。ルーはすごく頑張っている。彼のように一生懸命にプレイすると良いことが起こるんだ」と話している。
不調が続いたドートは、「こういう活躍ができると自信につながるか」と聞かれてこう回答している。
「自信は常に高く保っているんだ。これだけ一生懸命頑張ってきたから僕は今この位置にいるんだって思っているから」
Poku is feeling it!
まだまだ毎試合安定したパフォーマンスができるとは言い切れないポクは、この試合中に誰もいないところにキラーパスを出し、サンダーファンのハラハラドキドキを刺激してくれた。
が、それ以上にしっかり仕事をし、26分強の出場で、15得点、6リバウンド、3アシスト、1ブロックを記録。
8分もの間プレイした第4Qには、大事な場面で3Pを沈めて逆転につなげ、さらに2本連続で3Pを決めて勝利に大きく貢献している。
「彼はどんどん自信をつけているよ」とシェイが言えば、「ポクは毎日どんどん良くなっている」とドートが続けた。
マークHCもポクを褒めている。
「良かったと思っているよ。ここ数試合、彼は自分の思うようなプレイができていなかったが、常に準備を整えていた」
シェイとトレイ
Just an insane step back from Tre Mann on Paul George...
— Andrew Schlecht (@AndrewKSchlecht) October 28, 2022
As Mark Daigneault would say "He's got a special set of feet there" pic.twitter.com/BtLlns0d8K
ポール・ジョージに対してこのステップバックで翻弄させたトレイは、22分強の出場で14得点、3リバンド、3アシスト。3Pを7本中4本成功させている。
彼のドライブは速さを生かしているというよりは、緩急を使ったシェイ寄りのドライブだ。ただし、シェイとはまた違う、不思議なリズムでディフェンダーを翻弄する。ディフェンダーの周りを前後左右にくねくねと動き回り、隙間を突くか、パスを出す。
一方のシェイは前後の動きに緩急を付けるイメージで、ディフェンダーが想定するのとは違うタイミングで動き出してスペースを作る。どちらも、おそらく守りづらいに違いない。
この日もシェイは攻守にわたって絶好調。34分の出場で、チーム最多の24得点、5リバウンド、6アイスと、3スティールを記録した。FTを2本中2本決め、成功率100%の記録は続いている。
その他諸々
- ダリアス・ベイズリーが相手の3Pショットを2度もブロック。完全に彼の十八番になっている。あのジャンプ力は素晴らしい。身体能力の高さを生かしてどんどんペイント内に入ってダンクをしまくってもらいたい。
- アーロン・ウィギンズのディフェンスは今回も素晴らしかった。
- 正直なところ、クリッパーズを相手に2連勝するとは想像していなかった。これで他のチームもサンダーだから手を抜いても大丈夫とは思わなくなっただろう。ここからどう戦うかが見ものだ。
NEXT GAME: 10月29日 第6戦はアウェイでマブス戦
サンダーの第6戦は、10月29日土曜日午後8時から(日本時間30日日曜日午前10時から)、テキサス州ダラスのアメリカンエアライン・センターでダラス・マーベリックス(2-2)と対戦する。
マブスは27日にブルックリン・ネッツと対戦し、オーバータイムの末に白星を獲得。オールスター選手であるルカ・ドンチッチを守るというミッションを与えられた渡邊雄太も奮闘した試合だ。
やりたい放題のドンチッチをどこまで止められるのかが鍵になりそうだが、簡単には行かないだろう。サンダーの攻め方の基本は同じ、『ディフェンスとスピード』。面白い試合を期待したい。