専売特許を奪われたサンダーの第10戦 OKC at DET 2022/11/7
@OKCThunder
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オクラホマシティ・サンダーは11月7日(日本時間8日)、ミシガン州デトロイトのリトルシーザーズ・アリーナでデトロイト・ピストンズとの対戦した。試合は103-112でピストンズに敗れている。

この試合の欠場選手

  • サンダー:チェット・ホルムグレン(ケガで全休)、アレクセイ・ポクシェフスキー(右肩滑液包炎)
  • ピストンズ:マービン・バグリー三世(右ひざ捻挫)、アレク・バーク(左足舟状骨骨折)

GAME RESULT : OKC 103 – DET 112 L 4-6 (10/82)

STARTING FIVE

定番の3人(シェイ・ギルジャス・アレクサンダー、ルーゲンツ・ドート、ジョシュ・ギディー)に、ジェイレン・ウィリアムズ(JDub)とジェレマイア・ロビンソン・アール(JRE)でスタート。

ピストンズは、ケイド・カニングハム(OSU出身)、ジェイデン・アイビー、サディーク・ベイ、ボヤン・ボグダノビッチ、アイザイア・スチュワート。

すでにサイズで負けてる感は否めないが、さてどうなるか?

GAME FLOW & STATS

サンダーは第1Q、第2Qで30点超えをし、苦手な序盤にオフェンスの調子が良かった。いつも通りディフェンスでもきっちり仕事をして63-48と15点差をつけて前半を折り返す。

ところが、サンダー得意(なはず)の第3Qにピストンズに24-6のランで先制パンチを見舞われ、69-72と逆転される。なんとか4点リードで第4Qを迎えたが、ピストンズの勢いを止めきれず、再び逆転を許して試合終了となった。

GAME FLOW & STATS 2022/11/07 OKC at DET

BOXSCORE 2022/11/07 OKC at DETマークHC

TAKEAWAYS from the GAME

敗因:序盤のリードによる気の緩み

確かに前半、サンダーのショットは比較的決まった。

3ポイントショットは16本中6本成功(37.5%)で、ペイント内の得点が32点(ピストンズは26点)、フィールドゴールは52本中24本成功(46.2%)。サンダーにしてはまずまずだ。

しかし、前半でそれ以上に大きかったのはディフェンスで、ピストンズの3P(成功率15.8%)を含むFG成功率を35.4%と押さえたことだ。

シェイは前半だけで21得点と3ブロックを記録。ピストンズは得点で誰も二桁には達していない。

その流れが後半になると逆転する。

最終的にシェイは33得点(5アシスト、7リバウンド、4ブロック、1スティール)をあげたが、サンダーのほかの先発選手は誰1人二桁得点には至らなかった(ベンチ出場のマイク・ムスカラとケンリッチ・ウィリアムズはともに11得点)。

後半で攻守にわたって調子を上げたピストンズは、最終的には先発5人全員+控えのハミドゥ・ディアロ(元サンダー)が二桁得点を記録。

注目なのは、カニングハムが21得点、11リバウンド、7アシスト、アイビーが15得点、11リバウンド、6アシスト、スチュワートが11得点、12リバウンドと、先発3選手がダブルダブルを達成していることだ。

リバウンドでは46-58でサンダーがチーム全体でも負けている。

ピストンズはディフェンスの良いチームでもオフェンスの良いチームでもないという認識で(だからこそ、2勝8敗でサンダー戦を迎えたわけだが)、序盤に大量リードを奪ったサンダーは後半に気の緩みが出たとしか思えない。

敗因:勝利への意欲とエナジー

一体ピストンズは後半に何を変えてきたのか?

ピストンズのドウェイン・ケーシーHCはこう話している。

「我々がした大きな調整は、“エナジー”ってやつだ。

(サンダー)は前半、我々以上にハッスルしていた。それで後半は彼らと同じレベルでプレイすることに決めたんだ」

その“エナジー”の強さをムスカラはこう説明する。

「後半の立ち上がりに彼らはとにかく自分たちの『意志』をぶつけてきた。そしてそれは第4Qの序盤でも同じだった」

さらに、サンダーのマーク・デイグノートHCは言う。

「彼らが後半に見せた激しさ/強さのレベルは非常に素晴らしいものだった。彼らは最初から積極的だった。我々も自分たちの本来のゲームを取り戻すための努力をしたが、彼らのほうが上だった」

「勝ちたい」「勝つんだ」という『意志』、そこから派生した『エナジー』と『激しさ』

後半、ピストンズがサンダーを上回ったのはそこだ。

再建中で勝ち方を模索しているサンダーとピストンズはある意味似ている。

サンダーとバックスのように、チーム力に絶対的な差がなければ、勝利への強い気持ちとエナジーで試合の流れは簡単に変えられるということだ。

敗因:奪われたサンダーの専売特許

「(ピストンズは)後半すぐに最初の先制パンチを繰り出して、ルースボールをすべて奪い取った。それは僕らがいつもやろうとしていることなんだ」

試合後にシェイはそう話している。

サンダーは現在、ハッスルスタッツと呼ばれる、1試合平均のルースボール確保数(6.8)でリーグ首位テイクチャージ数(1.30)で首位ディフレクション数(16.6)では11位にランクインしている。

ハッスルプレイはサンダーの専売特許で、そして、そのハッスルプレイでピストンズに不意打ちを喰らったようなものだろう。

ハッスルプレイは気持ちの問題でもある。

勝ちたいという気持ち、負けるもんかという気持ち。それがあるからこそ、自分のボールになるかわからないルースボールに飛び込んでいく。

この試合で注目したいのは、ケンリッチの出場時間がチーム3番目に長く、ギディーやドート以上であること。

ベテラン選手を使わずに、若手選手のプレイタイムを増やして成長する機会をを望む気持ちもある一方で、この試合で明らかに足りなかったハッスルプレイの代名詞の『ケニー・ハッスル』ことケンリッチをマークHCが長く起用したことには何か意味があるように思える。

「成長に伴う痛み」

「成長に痛みは伴うものだ。この痛みを通して、学んで、さらに良くなっていかなくちゃいけないんだ」—シェイ

「僕らはこの結果を受けて感じることを忘れずに、自分たちがモメンタムを作れる側になれるようにしなくちゃいけない」—マイク

 

シェイがどれだけ頑張っても、シェイがどれだけの記録を出しても、1人では勝てない。

マークHCの起用に疑問の声もある。

ギディーとシェイとの共存に懸念を抱く声もある。

個人的にはドートの3Pを打ちまくるオフェンスのスタイルはそろそろ改善してもらいたい。

ただ、まだここまで10試合。

20試合くらいまでは色々と大目に見ていこうと思う。

NEXT GAME: 11月9日 第11戦はホームでバックスと再び!

サンダーの第11戦は、11月9日水曜日午後7時から(日本時間10日木曜日午前10時から)、ホームのペイコムセンターにミルウォーキー・バックス(9-1)を迎え、5日のリベンジ戦を行う。

前回の試合はひよっことベテランの戦いだった。

一体どうなることやら。

 

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