OKCからこんにちは。
YOKOです。
オクラホマにはケビン・デュラントが住んでいて、ラッセル・ウェストブルックも住んでいます。
そんなことはNBAファンなら当然知っていますよね?
じゃあ、オクラホマにランディ・バースも住んでいることはご存知ですか?
あの、『神様、仏様、バース様』で知られる、阪神タイガースの助っ人外人、ランディ・バースです。
彼は住んでいるどころではなく、オクラホマで議員をしています。若い人にはバース自体がわからないかもしれないけど、それでも彼がオクラホマに住んでいることは、一部のサンダーファンの間では意外と有名な事実だったりします。
そしてさらに、実はオクラホマにはナディア・コマネチも住んでいるんですね。
若い人はもっと知らないかもしれないですが、体操のオリンピック金メダリストであり、日本ではビートたけしのギャグ「コマネチ!」のネタにされた、あのコマネチさん。
そのコマネチが、カタールを訪れた際に交わした、王族の息子との会話が、ある記事に紹介されていました。
王族の息子:「どこに住んでいるんですか?」
コマネチ: 「オクラホマに住んでいます。」
これまで過去何十年も世界各地を訪れ、行く先々で同じことを聞かれてきたコマネチさん。こう答えると、ほぼ皆、キョトンとした顔をするのが当然だったのに、この王族の息子はこう続けたらしいのです。
「え!?僕はサンダーの大ファンなんです!KDは元気ですか?」
このエピソードは、私にも非常に馴染みがあります。
私の場合は世界各地ではないけれど、「オクラホマに行く」「オクラホマに引っ越す」「オクラホマに住んでいる」と誰かに伝える度、大体の人が『それはどこ?』という顔をします。
もうひとつ多かった反応が、「あ!オクラホマミキサーの!」(苦笑)そう、日本人にとっては、オクラホマで最初に浮かぶのはオクラホマミキサー。(実はオクラホマミキサーはオクラホマとは特に関係がないことはあまり知られていないけど。)
NBAファンやサンダーファンの仲間ができてからは、「オクラホマと言えばサンダー」という会話が成り立つようになって、「サンダーのホームに住んでいるんですか?」「アリーナは近いですか?」に始まり、「羨ましいなあ」という言葉まで出てくることが…。
日本で、そしてカタールで、ヨーロッパやアフリカ、アジアで、世界中で、NBAファンがオクラホマシティという地名を知っているという、すごさ。
これがどれだけすごいことか、わかってもらえるでしょうか。
※少しでもわかってほしくて、一つ前の記事『私がサンダーを好きな理由』を書いたので、伝わっているといいのですが。
前置きが長くなりましたが…
ケビン・デュラントが、若干27歳の若さで、オクラホマに住んでたった8年で、オクラホマ州の殿堂入りを果たした理由はここにあります。
スポーツの殿堂入りではなく、オクラホマ州の殿堂入り。
オクラホマ民にとって最高の名誉であり、州に多大な貢献をした者だけが受けることができる名誉です。
KDが殿堂入りのニュースを聞いたのは、今年の6月11日。そしてその式典が、2015年11月19日にオクラホマ州タルサで行われました。
「殿堂入りしたと聞いた時には、あまりのことにちょっと言葉を失ったよ。」
KDはその時のことをそう話します。
「26歳で何かの殿堂入りなんてかなり若いから。気分はよかったけど、でもどう受け止めていいかわからなかった。自分はまだまだできると思ってるし、道半ばだと思っているし。でもやっぱり素晴らしい栄誉であることには変わりないし、ここにいられることをただただ光栄に思っている。自分の家族や出身を代表できるのも幸せだよ。本当に素晴らしい日だね。」
これまでも、全米レベルで有名なエンターテイナーを始め、経営者、野球選手やフットボール選手が名を連ねる、オクラホマ州の名誉の殿堂。
OKCの有名なステーキレストランの名前になっている、野球選手のミッキー・マントルや、オクラホマの空港の名前にになったカウボーイで俳優、ウィル・ロジャーズもそのメンバーです。
そして今年同じく殿堂入りしたのは、College Football Playoffのエグゼクティブディレクター、Bill Hancock氏や、Victoria’s SecretのCEO、Sharen Turney氏など、各界から選ばれたメンバーで、年配者がほとんどであることが、次の写真からもわかるでしょう。
その仲間入りをしたKDは言います。
「バスケットボールをやって、もらった賞はたくさんある。バスケットボールプレイヤーとして色々とやってきたからね。でも今日ここでもらったこれは違うんだ。これは実際に人々に影響を与えたってことだから。バスケットボールのパーティには慣れているけど、この州や国に素晴らしい貢献をしたこんなにたくさんの人に囲まれて、その仲間でいられることを光栄に思うよ。」
彼が殿堂入りしたのは、オクラホマの知名度を上げたことだけが理由ではありません。
2013年ムーアで竜巻被害があった時には、誰よりも先に100万ドルの寄付をし、被災地に足を運んで被災者を励まし、勇気を与えたのがKDでした。
サンダーの選手・関係者も続々それに続きましたが、家が吹き飛んだ後に残された木に、KDのユニフォームが揺れる写真を見た時には、サンダーが、KDが、彼らの支えであり希望なんだと改めて感じさせられたのを覚えています。
KDは当時のことを振り返りながらこう語ります。
「今日みたいな夜のことを考えて、そういうことをしてるわけじゃないけど、でも基本的に俺はここでティーンネージャーから若者へと成長してきたんだよね。ここでたくさんのことを経験したよ。その経験が、今の自分や自分のしてきたすべてを形作った。どこに住んでいるかを単に周りに知らせてるわけじゃなくて、誰のためにプレイするのか、そういうすべてがハートから来てるんだよ。ここにいる間に本当に色々なことがあったから、殿堂入りしたことはとても嬉しいね。」
KDのコミュニティへの貢献は、物質的なものだけではなく、精神的なものがとても大きいように感じるのですが、それはKDの行いや発言から、嘘偽りのない愛が感じられるからなのかなと思ったりもします。
このニュースを受けて、今シーズンのオフにKDがFAになることを考慮して、このタイミングで殿堂入りの名誉を与えたのではないかと邪推する人も少なからずいます。
そして確かに、そのことがよぎらなかったということはないかもしれません。来年去ってしまう可能性を考えれば今このタイミングしかなかったでしょうし。
でもタイミングはどうあれ、この形が、オクラホマ民にとってKDに対してできる一番の感謝の気持ちの表し方だったのではないかと私は思うのですよね。
だから私もオクラホマ民の一人として、彼にメッセージを贈りたいと思います。
Kevin,
オクラホマに来てくれて本当にありがとう。
貴方がいることで、コミュニティが、オクラホマの人々がどれだけ救われているか。
夢と希望をありがとう。
オクラホマ民であることを誇りに思います。
愛と感謝を込めて,
YOKO
参考記事
・‘Overwhelmed’ Kevin Durant inducted into Oklahoma Hall of Fame by Royce Young
・The reason Kevin Durant is an Oklahoma Hall of Famer: No one has raised our state’s profile higher by Jenni Carlson